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更新日:2025.11.25

商品やサービスの販売促進を目指す販促企画は、企業の売上を左右する重要なプロモーション活動です。販促と似た言葉に「広告」がありますが、広告は消費者に情報を提供して認知度を高めるのに対し、販促は消費者の購買行動を直接促すことを目的としています。広告との違いを理解し、販促企画の目的や種類を把握することで、より効果的な施策を立案できるでしょう。
当記事では、販促企画とは何か、販促と広告の違い、販促企画の目的や種類、販促企画の手順などを分かりやすく解説します。販促企画を通して自社の商品やサービスの売上を上げたい方は、ぜひご覧ください。

販促企画とは、自社商品・サービスを消費者に購入してもらうためのプロモーションを企画する仕事です。具体的には、キャンペーンを企画したり、ノベルティを作成したりします。
販促企画は消費者の購買意欲を刺激して購入してもらうことを目的としており、マーケティング業務の最終段階を担う重要な仕事内容です。販促施策を通して商品をどのように売るか・どのようにアピールするかを考えることで、売上アップを目指せます。
販促と混同されやすい言葉として「広告」が挙げられます。広告とは、商品・サービスやブランドの良さについての発信です。広告は商品の特徴やメリットを伝えること自体が目的であるのに対し、販促は「購入」をゴールとしているという違いがあります。
販促では単純な商品のメリットからさらに踏み込んで、購入促進のために「今買うべき理由」をアピールする企画を考える必要があります。
販促企画は「どうすれば商品やサービスを買ってもらえるか」を考え、実際の購買につなげる取り組みです。一方のマーケティングは、市場調査や商品づくり、顧客との関係づくりなど販売活動全体を含む幅広い活動を指します。
言い換えれば、マーケティングが全体の設計図だとすると、販促企画はその中で消費者の行動を後押しする実践的なステップです。マーケティングの一部として、具体的に売上につなげる役割を担います。
営業企画は、商品やサービスを売るための「仕組みづくり」を担います。販売チャネルの選び方や営業フローの整備、競合の動向を踏まえた戦略立案など、営業全体を支える幅広い活動が中心です。
一方の販促企画は店頭イベントやキャンペーンなどを通じ、消費者に直接アプローチして「買ってもらう」行動を引き出すことに特化しています。

販促企画で成果を出すには、販促の目的を把握することが重要です。ゴールを明確にすれば、より効果的な企画を立案できるでしょう。ここでは、販促企画の目的について詳しく解説します。
企業の売上拡大のためには、新規顧客の獲得や認知拡大が不可欠です。新商品の販売に合わせて新規顧客を集めるのはもちろん、既存商品を未購入者へ向けて売り込むのも有効です。
具体的な施策には、SNSでの発信や、店頭看板・旗の設置などが挙げられます。新規顧客獲得を目的とした販促企画は比較的短期間で成果を得やすい上、方法によっては低コストで取り入れられるのが特徴です。
購入・利用履歴がある顧客をリピーターとするための販促企画を取り入れることで、売上を継続的に伸ばせます。新規顧客獲得を目的とした販促企画は即効性に優れているものの、継続的な売上アップにはつながりにくいのが特徴です。対して、リピート購入を目指す販促企画は継続的な販促効果を見込めます。
具体的な施策には、メールマガジンの送付やポイントカードの発行などが挙げられます。ポイントカードやお得な回数券を発行すれば、再購入・再来店を促すのに効果的です。
売上を確保するには購入の促進が不可欠です。販促企画を通して購入を後押しすれば、「商品を知っているが使った経験はない」という層を取り込めます。
具体的な施策には、クーポンの発行や非売品のノベルティ配布が挙げられます。また、一度に購入される商品数を増やして売上アップを目指す企画として、セット割引やまとめ買い特典を用意するのも有効です。

一口に販促企画と言ってもさまざまな種類があります。販促企画を立案する際は、目的や販売する商品・サービスの性質、ターゲットに合った企画を選択しましょう。
ここでは、販促企画の種類について詳しく解説します。
消費者に直接働きかけたり、消費者の参加を促したりする販促企画です。具体的には、誰でも参加可能なプレゼントキャンペーンの開催やノベルティ配布などが該当します。また、サンプル・チラシの配布も効果的です。
消費者向けの販促は売上に直結しやすいのが魅力です。最近ではSNSを利用したキャンペーンも増えており、コストをかけずに拡散できることからも多くの企業で取り入れられています。
販売チャネルとは、自社の商品やサービスを販売するための経路を指します。商品をつくるメーカーでは直接消費者に販売する機会は少なく、実際は小売店・販売代理店などを通して販売を代行してもらっています。販売チャネル向けの販促とは、小売店・販売代理店に対して優先して自社の商品やサービスを販売してもらうように促すことです。
具体的には、売上コンテストの開催や勉強会が該当します。販売店を通して消費者に商品を届ける企業では、自社の商品をどのように売り込んでもらえるかが重要です。売上に応じたキックバックを用意したり、販売員向けの勉強会を実施してセールスポイントを伝えたりすることで、消費者への働きかけに力を入れてもらえるようになります。
社内で直接消費者と関わる接客・営業担当者に対して行う販促企画です。具体的には、販売コンテストの開催や商品・サービスの勉強会が該当します。
社内向けの販促を取り入れることで、販売部門が盛り上がって売上拡大につながります。成績に応じたインセンティブを用意して社員のモチベーションを維持したり、勉強会を通して効果的なアピール方法を身につけたりするのが有効です。
大型商業施設やホームセンターなどでイベントを実施する販促企画です。具体的には、商品の実演販売や試食会、体験会などが該当します。
販促イベントでは商品の特徴・良さを体感してもらえるのはもちろん、消費者と直接会話しながら商品を売り込めるのが魅力です。集客にも力を入れてイベントを盛り上げれば、話題性が生まれて認知拡大にもつながります。
試供品の提供を通して商品の良さを体感してもらうための販促企画です。具体的には、店舗や街頭でのサンプリング配布、既存商品へのサンプリング貼り付けなどが該当します。
化粧品やシャンプー、調味料などは、実際に使用するまで商品の善し悪しを判断できないと考える人が多いでしょう。商品力やブランド自体の認知度に自信がある場合は、試供によってポジティブな効果を得られる可能性が高くなります。
商品購入者への特典やノベルティを用意して購入を促す販促企画です。具体的には、まとめ買い特典や期間限定のポイント2倍特典、来店者全員へのノベルティ配布などが該当します。
特典・ノベルティ販促は消費者がメリットを感じやすく、特典内容によっては購買量アップも見込めます。ノベルティ配布はシールを集めて応募する形式や、来店順の先着形式を採用するのもよいでしょう。

最初のステップは、自社の現状を正しく整理することです。売上の推移や顧客層、競合の動きなどを数値と合わせて確認することで、課題や強みが見えてきます。過去の施策結果を振り返り、顧客の声や行動データを組み合わせて分析することも有効です。
例えば、宝探し・謎解き企画事業を20年以上実施しているタカラッシュの場合は、現在まで10,000件を超えるコンテンツを作成しているため、過去実施したイベントの成功例や成功パターンをノウハウとしてためています。
こういった生の反響とデータをもとに、今回のクライアント様にはどういった部分を盛り込めばより反響の出るイベントとなるか。反響が期待できるハイブリッドなイベント企画を提案しています。
現状を分析したら、最終的にどんな成果を得たいのかを定めます。新規顧客を増やしたいのか、リピート購入を増やしたいのか、売上全体を伸ばしたいのかなど、目的を具体的に設定することが大切です。軸をひとつに決めることで、すべての施策を同じ方向にそろえて狙った効果を高めることが可能になります。
目的を決めたら、それを数字で測れる形に落とし込みます。たとえば「売上を前年比10%アップ」「SNSでシェア数500件達成」といった具体的な数値です。SMART(具体性・測定可能・達成可能・関連性・期限設定)の考え方を取り入れると、現実的で効果測定しやすい目標を立てられます。
誰に向けた施策かを明確にすることは、企画の成否を大きく左右します。年齢や性別だけでなく、職業やライフスタイル、趣味などを具体的に想定した「ペルソナ」を作成するのが有効です。たとえば「30代の共働き夫婦で子育て中」と設定すれば、体験型や家族向けイベントが効果的だと判断できます。
どれだけ良い企画でも、コストが大きすぎれば意味がありません。販促費用は一般的に売上の3〜10%程度が目安とされますが、内容や規模によって適正値は異なります。あらかじめ予算を定めることで実行可能な施策を選びやすくなり、費用対効果の比較もしやすくなります。
ターゲットに「何を伝えたいのか」を一つのメッセージにまとめ、それを企画全体に一貫させます。たとえば「街を歩いて宝を探そう」というテーマを決めれば、広告や告知物、SNSの投稿まで統一感を出せます。コンセプトが明確だと顧客に伝わりやすく、体験から購買までの流れも自然につながります。
目的や予算を踏まえて、実際に行う施策を選びます。クーポンやポイントカード、SNSキャンペーン、店頭イベントなど多様な手法がありますが、ターゲットの特性に合わせることが重要です。リソースやスケジュールを事前に確認し、無理なく実施できるプランに仕上げましょう。
施策を実施したら、必ず成果を検証します。事前に設定した数値目標(売上・集客数・SNS反応など)を確認し、達成度や改善点を整理します。良かった点は次回も生かし、うまくいかなかった部分は改善策を考えることが重要です。単発で終わらせず、振り返りを積み重ねることで販促企画の精度を高めていけます。
販促は「いま」の消費者心理をつかむことが重要です。季節イベントや流行のテーマを取り入れると、話題性が生まれ集客力が高まります。たとえば夏休みには親子参加型、冬はクリスマスやバレンタインといった需要を意識することで、自然に消費意欲を刺激できます。
また社会的なトレンド(健康志向やサステナブル消費など)を織り込めば、ブランドイメージ向上にも寄与します。単なる割引にとどまらず、時流を踏まえた企画設計がリピーター獲得にもつながります。
販促は一度きりの施策ではなく、長期と短期の両輪で考える必要があります。年間を通じた売上計画の中で、中間のキャンペーンや月次イベントをどう組み込むかを整理しましょう。
短期施策は即効性を生み、長期施策はブランド認知や顧客ロイヤルティを醸成します。両者を組み合わせて進めることで、安定的かつ持続的な成果につながります。
オンラインとオフラインの施策を融合させることで、販促効果を最大化できます。SNSやWeb広告で認知を拡大し、実店舗イベントやサンプリングで購買につなげる流れが理想です。
たとえば事前にSNSで参加券を配布し、現地で体験型イベントを行うと、集客と拡散の両立が可能になります。

神奈川県箱根の強羅公園(運営:箱根登山鉄道株式会社)では、毎年開催していた「カブト・クワガタ展」のマンネリ化を打破し、園内全体を回遊してもらうために宝探しイベントを導入しました。入場券を兼ねた参加冊子を使い、親子で謎解きや探し物に挑戦できる仕組みを採用。小さな子どもでも楽しめる「探す問題」を加えたことで幅広い世代が夢中になりました。その結果、回遊率や満足度が向上し、園全体の魅力を伝える効果が得られました。
出典:リアル宝探しで昆虫展示会の施設回遊を促進!マンネリ化も防止
Brewtope株式会社は、クラフトビール定期便サービス「Otomoni」を通じて、タカラッシュと共同で業界初の体験型商品「飲める謎解き!?クラフトビール×本格謎解き 旅するビール謎」を展開しました。専用の謎解きキットとクラフトビールをセットにした企画で、自宅にいながら謎解きとビールの旅を楽しめる内容です。1人でも2人でも挑戦でき、ギフトとしても人気を集めました。ユニークな体験価値が話題を呼び、商品の魅力を自然にPRする効果を発揮しています。
出典:クラフトビール×謎解き!?お家で楽しめる業界初の「飲める謎解き」
東京都のシンボルである東京タワーでは、タカラッシュが企画・制作を手がけた「東京タワーと四十五秒の時間旅行」が開催されました。参加者はメインデッキを含む構内を巡りながら、昭和と令和をつなぐ物語を体験できる本格的な謎解きに挑戦。没入感のあるストーリーと東京タワーの観光要素を組み合わせた内容が高く評価されました。観光施設の新しい楽しみ方を提案し、来場者の満足度向上やリピート利用につなげる事例となっています。
出典:【東京タワー×謎解き】タカラッシュ提供「大人のための謎解き」過去最高の初動売上を記録!
販促企画は、商品やサービスの購入を促すための戦略的なプロモーション活動です。広告との違いを理解し、目的に応じた効果的な施策を立案することで売上の増加が期待できます。具体的な施策例や成功事例を参考にしながら、自社の強みを生かした販促企画を実施し、消費者に商品やサービスの魅力を伝えましょう。
タカラッシュでは、販促企画に活用いただける「宝探し・謎解きイベント」を提供しています。「話題性のあるイベントを実施したい」「ワクワクするようなコンテンツがほしい」とお悩みの方は、業界トップクラスの宝探し・謎解き制作会社「タカラッシュ」にぜひご相談ください。
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