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投稿日:2024.08.09
日本では全国各地で過疎化が進んでいることにもとない、過疎化を食い止める地域活性イベントなどの開催や移住定住促進の補助などが行われています。しかし、まず過疎化とはどういう意味であるか、日本の過疎化はどのような現状であるか分からない方もいるでしょう。
当記事では、過疎化の意味から日本の過疎化の背景と現状、また過疎化の問題点などを解説します。過疎化対策イベントのアイデアと事例も紹介するため、過疎化について関心のある方はぜひご一読ください。
過疎化とは、人口が減少し続け、地域住民の生活水準が一定のレベルを維持することが困難になった状態です。学校や病院の閉鎖が続く、公共交通機関を継続して運営できなくなるなど、生活の基本的な水準が保てなくなります。
過疎化が進行すると、地域の生産機能も低下するのも難点です。農水産業、畜産業の担い手である若い人材が不足し、やがては廃業へと追い込まれます。出荷量が減少して地域収入が落ち込むほか、地域住民が消費する農水産物も入手が難しくなるのが実情です。
過疎化地域は、過疎法に基づき3種に分けられます。過疎地域市町村とは、正確には過疎法第2条及び第41条の適用される要件に該当する市町村です。このほか、合併による過疎法第42条に該当する過疎地域とみなされる市町村(みなし過疎)、過疎法第3条に該当する過疎地域とみなされる区域のある市町村(一部過疎)があります。
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日本では、全国の半数近くの市町村で過疎化の進行が見られます。令和5年4月1日現在、全国の1,719市町村のうち51%、約半数の885か所が過疎市町村です。
令和2年国勢調査に基づく人口割合の比率は、全市町村126,146千人に対して11,668千人と9.3%にすぎません。しかし、面積では全国377,976km2に対して過疎地域は238,675km2と、国土全体の約6割が過疎に直面している現状があります。
過疎化の拡大は、地域の生活水準や生産機能が低下するばかりでなく、地域の伝統文化にも影響を及ぼします。連綿と培われてきた生産技術が受け継がれなくなると、地域ごとに特色のある産業が途絶える可能性に注意が必要です。また、農水産業に関連して開催されてきた、祭りや収穫祭といった地域の行事を開催することが難しくなる場合もあります。
出典:総務省 地域力創造グループ過疎対策室「令和4年度版 過疎対策の現況(概要版)」
過疎化が進む背景には、若い世代の流出と、地域住民の高齢化があります。特に東京周辺地域への人口流入は顕著です。2022年度の東京へ転入した人口数は、9万9,519人で、前年比1万7,820人の増加で、東京都をはじめ、埼玉県、神奈川県などを含めた11都府県が転入超過となっています。
日本の過疎化問題は、昭和30年代以降に始まっています。高度経済成長期の発展にともない、地方の労働人口が大都市圏へ急激に流出しました。働き手となる年齢層は10代後半から20代の若者が多く、流出後はそのまま都市圏に定住するケースも珍しくありません。地方では働き手が戻らないまま、地域住民の高齢化が進行します。
人口減少によって地方の生活水準が低下し、維持が困難になるなどの問題を支援するため、昭和45年より過疎に関するさまざまな法令が制定されてきました。
過疎化は、過疎地域だけの問題ではなく、都市部にも大きな影響を与えることがあります。若い年代を中心とした人口が大都市へ集中し、都市部の人口が過密状態であることは、よく課題に上がる論点です。過疎地域における過疎化の問題点を解説します。
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過疎化が進むと、空き家が増加し、老朽化した住宅が目立つようになります。居住者が不在のため集落の景観が悪化するのが問題です。草木が生い茂ると衛生上の観点からも良い状態とは言えず、防犯面でも不安があります。
地域の行政が簡単に対処できないことも、空き家問題が深刻化する理由の1つです。老朽化した空き家は所有者のものであり、一方的に整備や処分をすることはできません。地方に増え続ける空き家の活用方法が模索されています。
過疎化は食糧自給率の低下にも関係する問題です。過疎が進む地域の多くが日本の農水産業を支えています。若年層の流失により農業に携わる人口の減少が続き、農水業や畜産の技術が失われかねません。
また、過疎化による農業の衰退は、都市部の食糧供給にも影響する大きな課題です。農業の担い手が不足して作り手が不在になると、自国で自給できる作物が減少します。食糧を海外に頼る生活は、価格面、供給量などに左右されることになり、安全性も不安材料です。
過疎化が進行すると、生活サービスの質が低下する傾向にあります。行政サービスの原資となる税収入が減少するためです。財政逼迫により地域の医療サービスが質を落とすと、緊急時に必要な治療を受けられない危機感から居住先としての選択肢から外され、さらなる過疎化を招きかねません。
生活サービスには、インフラや公共交通機関なども含まれます。インフラの利便性が低下する、公共交通機関の維持が難しくなるといった問題は、高齢者の生活に追い討ちをかけ、じわじわと過疎化を促進します。
近年は、過疎化対策事業としてイベントが推進されている地域が増えています。新規の住民を呼び込むための地域活性化イベントは、ただ開催するだけでは効果がありません。いかに魅力的なイベントを計画に盛り込むかが成功のポイントです。以下ではアイディアとしていくつか事例を紹介します。
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北海道下川町で毎年冬になると開催されるアイスキャンドルミュージアムでは、SNSを効果的に利用していることで注目を集めています。SNSを利用したフォトコンテストは、各種SNS上での拡散を目指した企画の1つです。
下川町は環境に配慮した先進的な取り組みで知られていますが、町民の約4割が65歳以上と高齢化が進んでいます。イベントの実施には、デジタルに強みのある企業の協力があり、企画運営を通してデジタルリテラシーの高い人材を確保するという効果が生まれているのもポイントです。
岐阜県高山市の「SATOYAMA RUN in 飛騨高山」は、特にインバウンドに力を入れた参加者誘致が話題のイベントです。参加者の2、3割が訪日外国人で、2018年に開催された第1回には約550人が参加しています。
里山の美しい風景が広がる丹生川(にゅうかわ)地区コースのエイドステーションでは、地元の食材が並べられます。イベントの前夜祭では飛騨牛が振る舞われるなど、地域の特徴を存分に味わえる企画内容が魅力です。
神奈川県湯河原町で開催されている「湯けむる街の黄金の宝 夢の中の幻の果実」は、温泉地として有名な湯河原町を堪能できるリアル宝探しイベントの第2弾です。参加者は、100年に一度だけ採れる「黄金のみかん」を探すというストーリーのもと、湯河原市内全域を探索します。
市内探索は子どもだけでなく、大人も楽しめる内容であることがポイントです。同イベントの第一弾におけるイベント参加者は、開催開始から約1年で3,000人を超え、町の新たな経済効果を生みました。
大分県国東市の「くにさき調査団」もまた、観光をしながら楽しめる参加型リアル宝探しです。国東市は神仏習合発祥の地として知られ、中でも山岳宗教文化「六郷満山文化」という独特な文化が約1,300年前から続いてきました。
国東市でのリアル宝探しは、年齢を問わず幅広い観光客が国東市を訪れることを目的に開催されています。神仏習合に関心のある、比較的高い年齢層や訪日外国人だけでなく若年層も取り込めるようにしました。
過疎化とは地域の人口が減少し続け、基本的な生活水準の一定レベルの維持が困難になった状態を指します。日本の過疎地域は国土全体の約6割が過疎に直面しているのが現状で、この過疎化問題は昭和30年代以降に始まっていました。過疎化は住宅の老朽化や食料自給率の低下、生活サービスの低下などの問題があるため、地域によって過疎化対策事業としてイベントを開催しているところもあります。
タカラッシュのリアル宝探しや謎解きは、他県からの誘客を促す集客イベントとして地域活性化や過疎化対策にも活用頂いています。地域活性化イベントの開催には47都道府県すべてで、イベントを開催した実績がございます!過疎化や移住対策、観光資源のご活用などで、お悩みの自治体の方々はぜひ気軽にお問い合わせください。
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