BLOG
投稿日:2025.02.28
企業PRは、企業が社会との信頼関係を構築し、ブランド価値を向上させるための長期的な活動です。一方で、プロモーションは短期的な販売促進を目的とした施策を指します。効果的なマーケティング戦略を策定するためには、企業PRとプロモーションの正しい理解が必要です。
当記事では、企業PRとプロモーションの違いについて、マーケティングの基本概念や具体的な手法を通して分かりやすく解説します。効果的な企業PR・プロモーションにつながる謎解き・宝探しイベントの具体例も紹介しますので、効果的なマーケティング戦略を模索している方は必見です。
企業PRとプロモーションの違いを理解するには、まずマーケティングにおける基本的な考え方を把握する必要があります。マーケティングにはさまざまな戦略があり、目的によっても適切な施策が異なるためです。
以下では、マーケティングにおける基本的な概念を4つ解説します。
マーケティングミックスとは、企業が市場で効果的に顧客へアプローチし、理想的な購買行動を促すための「実行戦略」のことです。4Pと呼ばれる構成要素が広く知られており、それぞれが顧客との接点を強化するための重要な役割を担います。
製品(Product) |
顧客に提供する製品やサービスです。品質・デザイン・パッケージなど、顧客のニーズを満たすためのすべての要素が含まれます。 |
価格(Price) |
製品やサービスの販売価格です。収益を確保しながら、市場での競争力を向上させるには、適正な価格設定が欠かせません。 |
流通(Place) |
顧客へ製品やサービスを届ける経路やチャネルです。直接販売やオンライン販売など、戦略に応じて多様な手法が選ばれます。 |
プロモーション(Promotion) |
顧客に製品やサービスの存在・価値を伝え、購買意欲を引き出すための活動です。広告・販売促進・キャンペーンなどがあります。 |
4Pを効果的に組み合わせることで、企業は市場での存在感を高めつつ、顧客と関係を構築しやすくなります。
プロモーションとは、製品やサービスの認知拡大・購買促進を目的としたマーケティング活動の1つです。プロモーションには、広義と狭義があります。広義は、広告・販売促進・広報活動など、企業が顧客に働きかけるコミュニケーション活動全般を指します。狭義ではセールスプロモーションとも呼ばれ、値引きやキャンペーンといった具体的な販売促進活動を意味するのが一般的です。
プロモーションを効果的に活用するには、適切な戦略を立てることが重要です。ターゲットに合わせた施策を計画し、実行することで、認知度向上や売上促進につなげることができます。具体的にどのようにプロモーション戦略を立案すればよいか分からないという方に向けて、以下の記事ではプロモーション戦略の重要性や立案手順、具体的な手法について詳しく解説しています。
プロモーションミックスとは、企業がマーケティングの目標を達成するために、複数のプロモーション手法を組み合わせる戦略のことです。プロモーションミックスの主な手法は以下の5つです。
広告 |
マスメディアやデジタルメディアなどを活用し、企業や製品を周知します。 |
パブリシティ |
マスメディアによる報道や特集など、企業が直接費用を負担しない形での情報拡散を指します。 |
人的販売 |
営業担当者や販売員が顧客に直接アプローチし、個別に製品やサービスの利点を説明する方法です。 |
販売促進 |
クーポンやキャンペーンなど、短期的な刺激で消費者の行動を促します。 |
バズ(口コミ・SNS) |
SNSなどへの投稿や口コミによって、自然に情報を拡散させて関心を高める手法です。 |
従来、プロモーションミックスは広告・パブリシティ・人的販売・販売促進の4つの手法が主流でした。近年はインターネットの普及により、口コミやSNSを活用したバズが加わり、5つとする考えが一般的です。
プロモーションミックスの手法を効果的に活用するには、目的に応じた販促企画を立案することがポイントとなります。適切な販促企画を実施すれば、ターゲットの購買意欲を高め、より高い成果を得ることができます。販促企画を適切に実施するためには、その目的や種類、計画の手順を理解しておくことが必要です。
以下の記事では、販促企画の目的や種類、成功につなげるための企画手順について詳しく解説しているため、ぜひ併せてご覧ください。
企業PRとは、企業が提供する価値や理念を効果的に社会へ伝え、企業を取り巻く関係者と長期的な信頼関係を築くための活動です。プロモーションミックスにおけるパブリシティの一部となります。販促よりもブランドイメージの向上や改善、社会的評価を高めることを重視します。広報活動やイベント開催に加え、環境への取り組みや社会貢献活動などのあらゆる手法でアピールし、外部との良好な関係の構築を目指すのが特徴です。
企業PRとして開催されることの多い方法の1つに、謎解き・宝探しイベントが挙げられます。謎解き・宝探しイベントでは、参加者がイベントを通して製品やサービスに自然に触れられ、企業の理念なども伝えることが可能です。謎解き・宝探しイベントがどのように企業PRとして活用できるのか気になる方は、以下のページをご参照ください。
企業PRとプロモーションはともにマーケティング活動で重要な役割を担いますが、その性質や目的、手段には明確な違いがあります。
企業PR | プロモーション | |
---|---|---|
定義 | 企業と社会の双方向コミュニケーションを通じ、信頼関係を構築する活動 | 商品やサービスの販売を促進するための活動 |
目的 |
|
|
手段 |
など |
など |
効果的なマーケティング戦略を策定する上で、それぞれの違いに対する理解は欠かせません。以下では、定義・目的・手段ごとの違いについて解説します。
企業PRのPRは、Public Relations(パブリック・リレーションズ)の略であり、組織と公衆との間に信頼関係を築く活動のことです。企業の価値観や理念を広く社会に浸透させ、双方向のコミュニケーションによって長期的な関係構築を目指します。
一方で、プロモーションは主に販売促進を目的とした活動です。特定の商品やサービスに焦点を当て、広告・キャンペーン・試供品の配布などで消費者の購買行動を直接刺激する方法が多く使われます。
このように、企業PRは長期的な信頼関係の構築が中心であるのに対し、プロモーションは短期的な売上増加に向けた活動が中心です。
企業PRの主な目的は、企業のブランド価値を高め、社会的な信頼を獲得することです。顧客やメディア、投資家などの多様なステークホルダーと良好な関係を築き、企業活動を円滑に進めるための土台を形成します。
一方、プロモーションの目的は、消費者の購買意欲を喚起し、短期的な売上を増やすことです。新製品の告知やシーズンごとのセールなど、即効性のあるアプローチを多用します。
企業PRは信頼と共感を得ることに重点を置く一方で、プロモーションは購入という具体的な行動を引き出す点が大きな違いです。
企業PRは、プレスリリースの配信・記者会見の開催・SNSによる情報発信・インフルエンサーとのコラボレーションなど、多様な手段を活用します。いずれも双方向のコミュニケーションが可能であり、ステークホルダーからのフィードバックを経営に反映できる点が特徴です。また、社会的活動やイベントを通じた地域社会との関係づくりも欠かせません。
一方のプロモーションでは、テレビCM・デジタル広告・セール・クーポン配布・ダイレクトメール送付など、購買行動を直接促す手法が中心となります。短期的な効果を狙い、一方的な情報発信が多い点が特徴です。
企業PRが双方向のコミュニケーションになるのに対し、プロモーションは一方向のコミュニケーションとなる点も違いとして挙げられます。
企業PRやプロモーションに関連する言葉には、マーケティング・広告・広報などの似た言葉が多く存在します。これらを混同して使用すると混乱を招きかねないため、それぞれの違いを明確に理解し、自社に最適な手法を選びましょう。
マーケティングは、企業がステークホルダーとの信頼関係を築き、顧客ニーズを満たしつつ利益を最大化するために行う一連の活動です。市場調査・商品開発・販促活動・効果測定など、すべての工程が含まれます。
マーケティングは包括的なフレームワークであり、企業PRとプロモーションはマーケティング活動の一部です。企業PRは信頼関係を築いてブランド価値を高める目的で、メディアや公共とのコミュニケーションを中心に展開します。プロモーションは短期的な売上促進を狙い、セールやキャンペーン、広告などを活用するのが一般的です。
広告は、企業が有料でメディアに依頼し、特定の商品やサービスの情報を発信・宣伝する手法です。テレビCM・新聞広告・Web広告など、さまざまな媒体を通じて認知度や購買意欲の向上を図ります。即効性があり、短期間でも消費者に訴求できるものの、信頼性の確保が課題です。
企業PRは広告と異なり、直接的な費用をかけてメディアに露出するのではなく、第三者による紹介や報道を通じて企業や商品の魅力を伝えます。広告のような即効性はないものの、信頼性が高い情報発信やデータ提供が可能です。
プロモーションは、広告を含む幅広い活動のことです。広告が情報提供と認知度の向上に重点を置くのに対し、プロモーションは購買行動を促すための直接的な働きかけ全般を指します。
広報は、企業が社会やステークホルダーと良好な関係を築き、維持するための活動全般です。企業の信頼性やイメージの向上が主な目的であり、メディア対応やプレスリリースの発信、イベントの開催などを通じて情報を発信します。
企業PRと広報はしばしば混同されがちです。しかし、企業PRがブランディングや信頼の向上を目指す包括的な概念であるのに対し、広報は企業PRの一環として行われる具体的な活動を指します。
一方、プロモーションは消費者の購買を促進するための活動であり、広報やPRとは目的が異なります。プロモーションは短期的な売上拡大を目指しますが、広報は企業の長期的な評価や関係性の構築に重きを置く活動です。
近年は、デジタル技術や情報の多様化により、企業PRやプロモーションの手法も大きく変化してきました。特に、新しい広報活動や地域振興における重要な用語として注目を集めているのが、MPR(マーケティングPR)やシティプロモーションです。
ここからは、MPRとシティプロモーションについて説明しますので、それぞれの意味と背景を理解すれば、効果的な戦略の立案に役立つでしょう。
今までとは異なる企業PR・プロモーションなら
\ 謎解き・宝探しイベントがおすすめ! /
MPRとは「Marketing Public Relations(マーケティング・パブリック・リレーションズ)」の略称で、広報活動とマーケティングを結び付けた手法です。もともとは「パブリシティ」と呼ばれており、新聞・雑誌・テレビなどのメディアを通じて企業や製品を無料で紹介してもらう活動が中心でした。
しかし、マスメディアの影響力が低下傾向にある近年は、SNSやオウンドメディアを活用した広報戦略に変化しています。MPRはメディア側が情報の内容を決定するため、広告よりも消費者からの信頼を比較的得やすいのがメリットです。また、掲載料が発生しない方法なら、低コストで効果が見込めます。
シティプロモーションは、地方自治体が地域の魅力を内外に発信し、地域経済の活性化を図る活動です。少子高齢化や地方の過疎化が進む中で、人口減少や経済の停滞といった問題を解決するために、多くの自治体がシティプロモーションに取り組んでいます。
シティプロモーションの主な目的は、地域の認知度やブランド価値を高め、地域住民が地元に愛着や誇りを持つように促し、観光客や移住者を増やすことです。たとえば、地元の特産品やイベントを通じて地域の魅力を再発見し、住民同士の交流を活性化させることで、地域の持続的な発展を目指します。
シティプロモーションには、自治体単独ではなく民間企業の支援が欠かせません。地域の経済成長を後押しするために、企業と連携したシティプロモーションが重視される中、有効な方法の1つが謎解き・宝探しイベントです。謎解き・宝探しイベントでは、体験を通して街を周遊する中で、街の魅力に直に触れることができます。謎解き・宝探しイベントが地域活性化にどのように貢献するのか気になる方は、以下のページをご参照ください。
いつもとは異なる企画で、効果的な企業PR・プロモーションを行いたい場合は、商品やサービスの魅力を体験を通じて伝える謎解き・宝探しイベントが効果的です。ここでは、タカラッシュが手がけた2つの成功事例を紹介します。
・クラフトビール×謎解き
クラフトビール定期便「Otomoni」とコラボし、クラフトビールと謎解きキットがセットになった「旅するビール謎」を販売しました。購入者はビールを飲みながら気軽に謎解きに挑戦し、クラフトビールに隠されたストーリーを解き明かす体験ができます。通常のビール購入とは異なる「体験」を提供することで、クラフトビールに親しみがない層にもアプローチできました。
クラフトビール定期便「Otomoni」とコラボし、クラフトビールと謎解きキットがセットになった「旅するビール謎」を販売しました。購入者はビールを飲みながら気軽に謎解きに挑戦し、クラフトビールに隠されたストーリーを解き明かす体験ができます。通常のビール購入とは異なる「体験」を提供することで、クラフトビールに親しみがない層にもアプローチできました。
業界初、飲める謎解き!?
お家で楽しめる「クラフトビール×謎解き」>>
人気アニメ「STEINS;GATE」とコラボし、秋葉原を舞台にした謎解きイベント「自己言及のダイナミクス」を実施しました。このイベントでは、ARアプリ「XR City」を活用して参加者がスマートフォンを使いながら街を巡り、物語と連動した謎を解いていきます。イベント用のコラボドリンクを販売した秋葉原のカフェでは、謎を解くことでキャラクターの録り下ろしボイスをARで楽しめる特典も用意し、地域との連携による集客効果も発揮しました。
秋葉原にて、「人気IP×AR技術」と
謎解き体験がコラボ!>>
企業PRやプロモーションが失敗する理由はさまざまですが、共通しているのは基本的な戦略が不足している点です。
企業PRではノウハウがないために自社の売り込みに終始していることが、失敗の原因になっている可能性があります。「メディアに取り上げられない」「顧客から反応が得られない」というケースの多くは、対象のニーズやタイミングを考慮せず、情報提供が一方通行になっていることが原因です。プロモーションの場合、市場ニーズを見極められず、ターゲット設定や目的が曖昧なままだと、失敗に終わる可能性が高くなります。新商品を販売しても、適切な顧客層にアプローチできなければ、認知拡大や売上には結びつきません。
これらの問題を解決するには、企業PRとプロモーションの違いを理解した上で、ターゲット・目的・メッセージを明確にする必要があります。顧客に「何を」「どのように伝えるか」を細かく分析し、ターゲットに刺さる情報を提供すれば、好意的な反応が期待できます。また、ノウハウ不足を補うには外部の専門家に相談するのも有効な手段です。適切な戦略を導入することで、企業PRやプロモーションの成功率を大きく高められるでしょう。
タカラッシュでは、20年以上の業歴から培ったノウハウをもとに、ターゲットや目的を踏まえて参加意欲の高まるオリジナルの謎解き・宝探しイベントを企画しています。商品やサービスにぴったりと沿った世界感の中、自分がまるで物語の主人公になったかのような没入感とともに謎解き・宝探しに挑戦することで、参加者は企業や商品・サービスへの理解を自然に深めることが可能です。
また、謎を解いたときに得られる達成感や、宝を発見したときの喜びの瞬間は記憶に根強く残るため、企業や商品・サービスの認知度を大きく高める効果も期待できます。企業や商品・サービスのファン創出につながる企業PR・プロモーションを実施したい場合は、タカラッシュの謎解き・宝探しイベントをぜひご活用ください。
企業PRは長期的な信頼構築とブランドイメージの向上を重視し、プロモーションは即効性のある売上促進を狙う点で異なります。各用語の意味や実際の事例を通して、両者の特徴を正確に把握することは、企業の戦略的なマーケティングに役立つでしょう。企業PRやプロモーションについては、以下の記事でも取り上げています。両者の違いを理解する一助となりますので、ぜひご覧ください。
「PRしても成果が出ない」「もっと地域に人が来るようなイベントを行いたい」という場合は、タカラッシュの謎解き・宝探しイベントがおすすめです。謎解き・宝探しイベントでは、参加者はストーリーに沿って謎を解く中で、商品・サービスや地域の魅力に自然に触れることができます。今までとは異なる側面から商品や地域のよさをアピールいたしますので、企業PRやシティプロモーションを企画されていて、タカラッシュのサービスについて詳細を知りたい方は、以下のページをご参照ください。
タカラッシュでは、20年以上の業歴から培ったノウハウを駆使し、商品PRや集客・回遊などの課題を解決しています。詳細を知りたい方やご相談がある方は、イベント内容がまだ具体的に決まっていなくても、お気軽に以下のお問い合わせフォームをご利用ください。
はじめてのイベントも安心
\ 謎解き・宝探しの制作実績1万件以上! /